アワレジ

2020.08.14

 

僕は本当にアワレジになりたいのか。そこから掘り下げていく。

昨日の実習は思い返せばとても楽しかった。

 

先生方の雰囲気も良くて、皆さん僕と人として関わってくれた印象があった。家庭医を目指す学生へのアドバイスを自分の経験からたくさんしてくれたし、先生たちの家庭医への気持ちをそこからたくさん語ってくれた。

 

また、自分として嬉しかったのは、家庭医になりたいということを胸を張って言えたことである。

医学生という特性上、どこに行ってもいろんな人に、「興味のある科はどこなの?」と聞かれる。そこで、いつも僕は、「どちらかというと外科系に興味あります・・・」というような曖昧な返事をしていた。そこで僕は何と無く後ろめたさのような感覚があったし、何より、自分の家庭医に対するパッションというのもそれを繰り返しているうちに薄れていっていた。薄れていたともそもそも思ってなかったけど、今ハッとした。

そこには自分の人からどう思われるかという外部への依存が根本にあると感じた。田舎で医者したくないとか、都会への憧れとか、格好つけたいとかがある。僕は家庭医をすることが一番幸せだって気づいてるはずなのにどうしても流されてしまう。

これはカルマでしょう。キオクでしょう。それに気づけただけでもよかった。流されることもあるだろうけど、僕は道しるべを持ってる。それはパッション。本当の幸せと虚無感を埋める楽しみとの区別は上手につけることができる人だ。

こうして、この環境では自分の家庭医になりたい気持ちを胸を張って言うことができるし、自己肯定感も高め合うことができる、すごく恵まれた環境であると感じた。

 

見学中に感じたカルマをもう一つ。

今年のアワレジの受験者数は、4人の枠に対し、16人とかなり溢れている。

そのとき自分の中に浮かんできたこととして、「僕なんかが受かるはずない」「全国から集まってくる猛者の中で果たして自分は戦えるのか」「負けるのが怖い」などがあった。今年の受験状況を聞いただけで、自分は弱気になってしまったのである。正直いまだに取れていないのは事実である。これをなんとかしないと、自分の自己肯定感は上がることなく、マッチングもうまくいくことないだろう。

せっかく、自分が見学でパッションを感じ、家庭医に触れながら研修できる最高の環境であるのにも関わらず、自己肯定感の低さでこの千載一遇のチャンスを逃してしまったら本末転倒である。

もし、フラットにしてバイアスなしで考えたら、僕が安房地域医療センターで研修したいのは一目瞭然である。それを僕は大切にしたい。

 

2年後、僕は安房地域医療センターで研修医として毎日楽しい時間を過ごしている。

これは願いでもなく、希望でもない。未来への確信、鮮明なビジョンである。